■CASIO DH200修理記
Last update:03/09/07
デジタルホーン近影

■初めに
最近、昔使っていたDH200を部屋から発掘しました。このDH200は中学生の頃友人宅に持っていて友人のエレクトーンのMIDI端子とデジタルホーンのMIDI端子を接続し、うわーケーブルで繋ぐと音が鳴るよ!すごいと大騒ぎしたころのモノです。要するにすごく前の話です。当然その後私がYamaha WX11/AKAI EWI3000にシフトし、DH200は友人に貸したっきりそのまま記憶の彼方に飛び去ってしまいました(一応返却はされていたんですが、特に触らなかったと・・・) という酷い状態だったのですが、天下のカシオ製品はこれぐらいで故障するわけがないと高をくくって、電気を通したところ「ぎゅーん」と悲鳴なような音を発するだけになっているではないですか。で、故障ということでそのまま放りだしていたのですが・・・
つい先日、インターネットのサイトでDH100/200の修理法が記載されているサイトを見つけました。このサイトさん以外にも2,3のサイトさんで同じような報告があがっており、"Squeak"というそうで・・・、ああなるほど悲鳴を発するのね、自分と同じですか、ではちょっと読んでみようと。もちろんこのサイトさん、記述言語は英語なので(なんかC言語とかもありそうな書き方やな>自分)めげそうになったのですが、図を見る限り簡単そうなので書いて有るとおり・・・いやきちんと読まずに適当に直しました。そこで私がやったことをまとめてみました。参考になるかどうかは別として報告させていただきます。なお、このページを元に自分で修理され、ご自分のデジタルホーンを壊されたとしても、当方関知いたしません。

■必要な品
必要な部品ですが、以下のモノが必要です。
  • 半田、半田ごて、テスタ(できるだけあったほうがいいですよ・・・)
  • ラジオペンチかピンセット
  • 電解コンデンサ(耐圧6V以上だが余裕を見て15V以上?、容量は33uF,当方は25V耐圧の47uF品を使用)
  • 失敗してもめげない根性・もしくは愛情、もしくはそれらに代替できるもの

■修理
まずはデジタルホーンを解体することから始めます。これは簡単ですが、注意して欲しいのは、スピーカのうらのねじが結構遠く、回すのは大変です。あと電池ボックスの中にもねじがあります。全部はずしましょう。 で無事に解体できますと、次のような基板が見えてきます。

ここで注意して欲しいのは思いっきり開いて、ケーブル類を千切らないこと。コレをやったらおしまいです。
で、この基板のねじ止めが確か3,4カ所あるのでソレをはずしてください。なぜならこの基板の裏側に修理ポイントがあるからです。ねじをはずして裏返すと次のようになります。

黒く囲ったところが今回の修理のターゲットの有るところです。実はコンデンサの容量が測れるテスタでそれぞれチェックしてみると他のコンデンサも結構駄目っぽいので、いずれ交換しないと駄目ですね・・・と、これは本筋ではないので、次に行きます。

で、四角で囲ったところを拡大したモノがこの図です。このC39と書いてあるコンデンサが今回の"Squeak"の主犯のようです。となりのBU4066というチップに繋がっているようです。このICは、74H(C?)4066シリーズと同じですね。いわゆる汎用のCMOS-ICです。ソレさえ分かれば安心して鏝入れできます。<すんな
このコンデンサは、6.xV(うちのは読めなくなっています)33uFのチップ電解コンデンサです。チップ部品の半田付けなんてしたくないので、普通の電解コンデンサで対応します。先ほど紹介したサイトさんはタンタル電解コンデンサを使用されたみたいですね。ま、所定の容量には達していた方がいいですね。で、このチップコンデンサの剥がし方ですが、次のようにしました。


ヒップ電解コンデンサの足は両側から比較的細い導電体で引き出されてます。これなら片方ずつ剥がせば取れます。まず取りたい方のコンデンサの足の半田に半田ごてを当てます。そして加熱しながらピンセットでつまみ上げるというか反対側に押し倒します。反対側も同じようにすると次のように基板からチップ電解コンデンサが取れます。

ここに、さきほど用意した電解コンデンサ25V/47uFを半田付けします。汚い半田付けとか言うな!(苦笑)半田が足りなかったので、半田を持ってきて盛り直しました。さきほど紹介したサイトでは隣の穴に半田付けしろとか書いてあったような・・・気にしない(爆)


半田付け後の基板です。このままデジタルホーンを組み立て直すと隣のプラスティック部品とぶつかるのでコンデンサを直立させます。ようは組み立てられるようにする。
これで修理終了です。一応テスタで両方の端子が短絡してないかチェックをすると良いでしょう。
■試奏
電源を繋いで確認しましょう。私はファミコン用アダプタで確認しました。これで症状が治らない場合は・・・もう一度基板を確認しましょう。変なところに半田を落としたり、ケーブルを痛めたりしてませんか。
問題なく音が鳴った私は、例によってデジタルホーンで多録してみました。
ハッピー宝箱(From Ys)
またYsかよ!とかいわれそうな(汗)最初の録音予定は蛍の光だったのですよ、不穏だから録音する前に止めましたけど。デジタルホーンが終わってしまったらイヤ(笑) それにしても、このデジタルホーン、ノイズの酷いこと。ACアダプタが駄目なのだろうか。中の電解コンデンサの容量抜けが酷いので、そこら辺も部品交換したほうが良いかもしれません。電源回路が腐ってそうですね・・・
終了

参考サイト:Dorian's DH100 Page